執筆者: クレシア編集部

はたらくを考える

【法人向け】工場・研究所の熱中症対策ガイド。通気性に優れた「軽作業用のワークウェア」で叶える現場の安全と健康経営

# 選び方の知恵 # 改善 # 健康 # 健康経営 # プロの選択
夏の現場を守る熱中症対策。ワークウェアで見直す安全と健康経営、という文字が書かれた給食センターの調理風景

近年の厳しい暑さのなか、製造現場や実験室での「熱中症対策」は、安全管理者にとって最も頭を悩ませるテーマの一つです。なかでも、真夏の工場・研究所において静かに熱中症リスクを高めているのが「ワークウェアの中の蒸れ」です。粉塵や汚れから身体を守るためのワークウェアは、どうしても熱がこもりやすく、対策の大きな壁となっていました。

実は、現場の熱中症リスクを抑えることは、単なる暑さ対策にとどまりません。従業員の健康を守るだけでなく、企業の生産性向上やエンゲージメント強化に直結する「健康経営」の重要な第一歩でもあるのです。

本記事では、夏の安全対策で注意すべきポイントを整理しながら、「健康経営」の視点から「バリア性」と「暑さ対策」を両立させるための「ワークウェア」の選び方を分かりやすくご紹介します。

目次

なぜ夏の現場で「作業着」が熱中症リスクを高めるのか?

夏の過酷な現場において、一般的なワークウェアの着用は熱中症リスクを高める原因になります。衣服内に熱がこもる「熱ストレス」や、空調のある屋内の作業現場特有の落とし穴など、そこには目に見えない危険が潜んでいるからです。ここでは、安全管理者が押さえておくべきリスクと、今対策すべき背景を分かりやすく解説します。

暑さに耐えながら、長袖の作業服姿で工業用扇風機の前で涼む女性作業員の様子

作業着内の温度・湿度は想像以上。作業者の「熱ストレス」に目を向ける

粉塵や汚れから作業者の身体を守るワークウェアは、現場に欠かせないアイテムです。しかし、これらはバリア性を高める設計ゆえに、衣服内に熱や湿気がこもりやすいという弱点があります。夏場のワークウェアはまるで「サウナ」状態に…。汗が乾きにくくなると体温調節がうまく働かず、熱中症のリスクが急上昇してしまいます。この衣服内の「熱ストレス」こそが、夏場の熱中症を引き起こす要因のひとつです。

屋内の作業現場特有の課題:空調設備があっても防げない「衣服内の蒸れ」

「うちは室温が一定に管理された屋内空間だから、特別な対策は必要ない」と思われるかもしれません。しかし、ここにも意外な落とし穴が隠されています。ワークウェアを着て、動きのある業務を行うと、作業者の体温や汗によって、作業着の内部だけが高温多湿になってしまうのです。周囲の空気が服の中に届かないため、空調の効いた部屋であっても衣服の中が蒸れてしまい、熱ストレスを感じる原因になります。「身につける衣服の通気性」がとても重要なのです。

安全管理者必見。労働安全衛生法の視点からの「熱中症予防対策」の重要性

近年の厳しい猛暑を受け、厚生労働省でも「ストップ!熱中症クールワークキャンペーン」を展開するなど、現場での対策を強く呼びかけています。万が一、適切な対策を怠った状態で熱中症による労働災害が発生すれば、従業員の安全を脅かすだけでなく、企業の社会的信頼を大きく損なうことにもつながりかねません。
管理者のみなさまがまず目安にすべきは、湿度や周囲の熱を取り入れた「WBGT(暑さ指数)」です。厚生労働省のガイドラインでも、このWBGT値に応じた適切な休憩や、「汗が乾きやすく、風が通りやすい     服装」が熱中症を予防するポイントとして推奨されています。

身体作業強度別のWBGT基準値一覧。作業強度が高いほどWBGT基準値は低くなる
身体作業強度等に応じたWBGT基準値の目安
(出典:職場における熱中症対策の強化について|厚生労働省
※掲載の都合上、一部をトリミングして掲載)

出典:
令和8年「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」を実施します|厚生労働省
職場における熱中症予防基本対策のススメ|厚生労働

熱中症対策に最適な「ワークウェア」を選ぶ3つの選定基準

現場の熱ストレスを軽減するためには、ワークウェアの選定が鍵を握ります。どのような基準で選べばよいのか、3つのポイントに整理しました。

①作業内容や環境に適しているか

現場によって求められる作業着の役割は異なります。毎日ハードな作業を行う従業員用であれば、破れにくさなどの耐久性や、身体をスムーズに動かせるかどうかの「動きやすさ」が最優先されます。選定の際は、現場の具体的なリスクに合わせることが大切です。例えば、鋭利な資材や工具を扱う現場であればかなりの強度が求められます。
一方で、見学や視察といった「来客用」であれば、着脱が簡単で、軽いものが喜ばれます。用途に合わせて適切なスペックを選ぶことが大切です。

②通気性とバリア性能のバランスは適切か

ワークウェア選びにおいて、最も重要でありながら頭を悩ませるのが「通気性」と「バリア性」のバランス(トレードオフ)です。暑さを防ぐために通気性だけを重視するとバリア性が下がり、逆にバリア性だけを求めると熱がこもりやすくなってしまうため、現場の環境に合わせてこの2つの性能のベストな境界線を見極めましょう。

通気性の比較:不織布の素材による違いをチェック

ワークウェアの中でも、特に通気性に優れているのが「不織布」を使った製品です。ただ、不織布と一口に言っても、素材の構造によって通気性や特徴が全く異なります。例えば、表面をフィルムでコーティングしたような素材はバリア性が高い一方で、通気性は低くなってしまいます。

バリア性能:粉塵・ミストから守る

通気性を重視するあまり、現場の粉塵やミストを通してしまうようでは防護服としての意味がありません。現場に必要なバリア性能(JIS規格など)を確認し、クリアしていることが不可欠です。

一般的な不織布ワークウェアに使われる主な素材の特徴を、分かりやすく表にまとめました。

素材の構造通気性と防護性能の特徴
単層不織布非常に軽くて風をよく通すのが特徴です(1層のシンプルな構造)。
バリア性は劣るため、低リスクな軽作業や来客用に向いています。
SMS不織布3層の不織布を重ねた構造で、手触りが良いです。
バリア性と通気性、耐久性をバランスよく兼ね備えています。
高密度ポリエチレン繊維不織布軽くて強い不織布です。
水滴や汚れをしっかり弾きながら、空気を通す特性を持っています。
フィルムラミネート不織布  液体や粉塵のバリア性が高い素材です。
不織布にミクロの穴があいたフィルムを貼り合わせており、汗による水蒸気を外に逃がします。

③作業時の動きやすさは確保されているか

サイズが合っていなかったり、ゴワゴワして動きにくかったりするワークウェアは、それだけで作業者の運動強度(負荷)を上げてしまいます。

現場の作業効率:軽量化がもたらす「疲労軽減」と「集中力維持」

軽量な作業服は、作業者の負担を減らし、無駄な体力の消耗(発汗)を抑えます。軽量で動きやすいワークウェアを選ぶことは、現場の「疲労軽減」だけでなく、暑さによる「集中力低下」を防ぎ、安全と作業効率を高めることにつながります。

現場管理者が知っておきたい熱中症対策のよくある質問

現場の安全衛生管理者様からよく寄せられる質問について、要点をシンプルに解説します。

Q&Aの文字の両サイドに人物がいるイラスト

Q1:空調があるのに、なぜ熱中症が起きるのですか?

A:原因は、衣服の気密性による「着衣内の蒸れ」にあります。
室温が涼しくても、密閉性の高い衣服を着て動くと服の中だけがサウナ状態になり、汗が乾かず体温調節ができなくなります。部屋の温度管理だけでなく、「衣服の通気性」を高める対策が不可欠です。

Q2:現場でまず見るべき指標は何ですか?

A:気温ではなく、国も推奨している「WBGT(暑さ指数)」を指標にしてください。
WBGTは「気温・湿度・輻射熱(ふくしゃねつ) 」を取り入れた指標で、特に熱中症に大きな影響を与える「湿度」が重視されています。現場にWBGT計を設置し、リアルタイムで数値を把握することが対策の第一歩です。

Q3:WBGTはどう運用に落とし込めばいいですか?

A:作業強度(負荷)に合わせて、現場が迷わない具体的なルールを設けましょう。
基準値を超えたら「一斉に水分補給のアナウンスを流す」「1時間ごとに休憩を挟む」「職長が責任を持って休ませる」など、個人の判断に頼らない仕組み作りと、日々の体調チェックが重要です。

Q4:通気性を上げると、防護性能(粉塵・ミスト対策)は落ちませんか?

A:用途に合わせて素材と構造を選ぶのがおすすめです。
例えば、極細繊維で粉塵をブロックする「SMS構造」は高リスクな現場に適していますが、工場見学や軽作業がメインの現場であれば、通気性のある「単層構造のポリプロピレン不織布」がおすすめです。
一概に「バリア性能が高ければ良い」というわけではなく、現場のリアルなリスクに合わせた一着を選ぶこと。それが、防護服特有の蒸れや暑さを取り除き、作業者の安全と快適な着心地を同時に叶える近道となります。

Q5:熱中症対策は、離職やエンゲージメントにも影響しますか?

A:安全衛生への配慮は、現場のモチベーションや定着率に繋がる重要な要素です。
過酷な暑さを放置することは従業員の不安に繋がりますが、逆に、快適なワークウェアを導入するなど、会社が環境改善に投資している姿勢を示すことは、従業員に安心感をもたらし、結果として定着率(離職防止)の向上にも結びつくと考えられています。

Q6:ワークウェア選定で、管理者が押さえるべき基準は何ですか?

A:「バリア性」「通気性(軽さ)」「動きやすさ」のバランスです。
すべての現場に最高スペックの防護服が必要なわけではありません。軽微な汚れを防ぐだけの現場であれば、あえてライトな用途に割り切り、通気性とコストパフォーマンスに優れたワークウェアを選ぶことが、結果として効果的な熱中症対策になります。

プロテクガードライトワークウェアが現場の「熱中症対策」として支持される理由

夏の熱中症対策、そして現場の安全と快適性を両立させる一着としておすすめなのが、クレシアの「プロテクガードライトワークウェア」です。その高い支持の理由を、製品の特徴とともに解説します。

【Column】なぜ製紙メーカーが「軽作業用のワークウェア」を手がけるのか?

「クレシアといえば家庭用のティシュー」というイメージが強いかもしれませんが、実はプロの現場を支えるBtoB製品でも高いシェアを誇っています。その代表例が、多くの工場や研究室で愛用されている不織布ワイパー「ワイプオール」です。このワイパー開発で培われた高い「不織布技術」を活かし、現場のリアルな声に応える形で誕生したのが、使い捨てワークウェア「プロテクガード」なのです。

高通気素材が実現する「風が抜ける」感覚

大きな特徴は、軽作業現場のために追求された涼しさです。素材には、空気の通り道が非常に多いポリプロピレンの「単層不織布」を採用。また、独自技術により、従来品と比較して「通気性が10%向上」しています。衣服内に熱や湿気がこもるのを防ぎ、風が通り抜けるような高い通気性を実現。衣服内の熱ストレスを抑えることで、夏場でも現場のパフォーマンスの維持をサポートします。

出典:日本製紙クレシア公式ブログ「ライトワークウェアリニューアル情報」

来客者用~軽作業に特化。研究所から物流倉庫までカバーする汎用性と安全性

「プロテクガードライトワークウェア」は、さまざまな現場で活躍します。室温管理されていても衣服内が蒸れやすい「製造現場」や「研究所」での軽作業はもちろん、物流倉庫での開梱・検品作業、さらには工場視察などの来客用・見学着用まで、幅広いシーンで安全と涼しさを両立。現場が求める「ちょうどいい汎用性と安全性」を形にしています。

従来の布製作業着や厚手防護服との「快適性」の違い

一般的な「布製の作業着」は、汗を吸うと重くなり、疲れやすくなります。また、風を通しにくいため熱がこもる原因になります。さらに「厚手の防護服」は、高いバリア性を持つ一方で気密性が高いため、夏場は熱中症のリスクを引き上げてしまいます。
こうした従来品と比べ、「プロテクガードライトワークウェア」は非常に軽く、身体の動きにスムーズにフィットします。そのため、従来の作業着や厚手防護服で感じていた「重さ・動きづらさ・熱ストレスによる疲労」を最小限に抑えます。

現場の熱中症対策には「軽量性」と「高通気」を両立したプロテクガードがおすすめ

夏の過酷な作業環境において、現場の安全を守りながら熱中症リスクを軽減することは、一朝一夕にはいかない難しい課題です。室温の管理だけでなく、作業者が日々身に付けるワークウェアの「通気性」や「快適性」に目を向けることが、実効性のある対策への大きな一歩となります。
クレシアの「プロテクガードライトワークウェア」は、そんな現場の皆さまを「ワークウェアの中の蒸れ」から解放し、夏の過酷な暑さによる熱ストレス軽減をサポートします。従業員の一人ひとりが健やかに、安心して働ける環境を整えること。現場のモチベーションと企業へのエンゲージメントを高め、大切な人材の定着(離職防止)へと直結する「健康経営」が目指す姿です。
今年の夏は、長年プロの現場を支えてきた「不織布技術のクレシア」のワークウェアを熱中症対策に取り入れ、働くすべての人が安心・快適に過ごせる環境づくりを進めてみてはいかがでしょうか。

ABOUT CRECiA

クレシアについて

クレシアは、ティシューやトイレットロールをはじめとする衛生用品を通じて、生活者の毎日に寄り添ってきました。
手に取るたびに感じるやわらかさ、使い終わったあとに残る安心感。
その“当たり前”を支えるために、私たちは見えないところで手間を惜しまず、品質を確かめながら、60年以上、工夫と改善を積み重ねてきました。
家庭で使われる日用品はもちろん、工場・研究室・病院など高い水準が求められる現場にも、用途や環境に合わせた品質で応えています。
これからも、衛生環境の維持と拡大に向けて、日々の「ものづくり」を丁寧に続けていきます。